インフルエンザとは
インフルエンザウイルスが喉や気管支、肺で感染することによって発症する呼吸器感染症です。一般のかぜ症候群よりも急激に発症し、症状が重いのが特徴です。感染力は強力で、いったん流行すると年齢や性別を問わず多くの人に短期間で感染が広がります。日本では毎年11月~4月に流行します。
症状としては急激な38度以上の高熱、悪寒や寒気、強い筋肉痛や関節痛、頭痛や遅れてくしゃみ・鼻水・咳などの呼吸器症状が現れ、吐き気などの消化器症状が出現する事もあります。 高齢者では脱水や肺炎などから全身状態の増悪の危険性がありますので注意が必要です。インフルエンザは高熱が出るとは限りません。流行期に寒気や関節痛、筋肉痛などがあれば、あやしいと思ってご相談ください。
【検査】
検査は、A型・B型ウイルスの判別が可能な「迅速抗原検出キット」を用います。 細長い綿棒で鼻の奥の粘液を採取させて頂きます。5分以内で判定が可能です。 検査は発症後12時間程度経過し、ウイルス量が増えた後に検査するのが最適だといわれていますが、最近では検査の感度も高まっており6時間程度でもある程度感知する事が可能です。また、初期の段階で体内のウイルス量が少ない場合、検査で見つけられないことや正しく判断する事が難しい場合もあります。
【治療】
症状が出現して48時間以内の方には、抗インフルエンザ薬を使用し、ウイルスの増殖を抑え治癒を促します。また、各症状へは対症療法として症状を和らげるお薬を使用します。黄色痰など細菌の二次感染が疑われる場合には抗菌薬、咳が酷ければ咳止めを使用し、辛い症状を緩和させます。
体の中で増えたウイルスは、ご自身の免疫力でやっつけるしかありません。この力を後押しし十分に発揮できるよう、麻黄湯、葛根湯といった漢方薬を併用して治療することをお勧めしております。
発症した場合の出席停止期間について感染した場合の出席停止について
学校保健安全法では発症した翌日より5日間を経過し、かつ、解熱した後2日間(幼児は、3日間)を経過するまでが出席停止期間の基準となっています。 職場については法律はなく、会社独自で規則があるかと思いますので、出勤停止に関する会社での決まりをご確認頂くのがよいかと思います。 医師の診断書や治癒証明書の提出を求められた場合、ご用意いたしますのでご相談ください。